辺見庸 インタビュー(『週刊金曜日』2012.1.13号)

辺見庸のインタビューを読んだ.あぁ,なるほどね,これはダメだ,レベルが違い過ぎると思った.『週刊金曜日』に載せられたインタビューはたったの5ページ! 最初,いろいろと感想を書くつもりで読み始めたのだが,すぐに,あぁ,僕には適う相手ではない,…

2012年度 慶應法学部 小論文

2012年度の慶應法学部の小論文の問題を見た.「ビンゴ!」である.今年教えた教え子たちは,表面的な議論に終始せず,principleに沿った議論を書いてこれたであろうか.ちゃんと,民主主義や公共性の話と結び付けて書いてこれただろうか.この話は,僕が授業…

映画祭1968

「映画祭1968」に行ってきた.http://eigasai1968.com/日大の芸術学部の学生たちが主催ということで,同じく3年前に立花ゼミで「若者の側から,熱かった,よく分からないあの時代を振り返る」イベントを主催した自分の身としては,大変なシンパシーを持って…

園子温『ヒミズ』

園子温『ヒミズ』を是非観てほしい.「映画としてはどうか」と評価があまり高くない人もいるけれど,それは違うと思う.園子温は,たぶん,作品としては,真逆の結末にしたかったんじゃないかな,と思っている.でも,あえて,そうしなかったのは,彼の中の…

サンデル駒場講義(1月16日)東京大学,学術俯瞰講義にて Micheal Sandel's seminar in Komaba Campus, Tokyo University (Todai), January 16th.

http://www.gfk.c.u-tokyo.ac.jp/inSession/inSessionArticle01.html東大で行われたサンデルの駒場講義(1月16日)に参加させてもらった感想を書きます.僕は井上達夫ゼミということで参加させてもらいました.I will write about Michael Sandel's lecture …

テオドール・W・アドルノ 『自律への教育』

テオドール・W・アドルノ 『自律への教育』原千史ら訳,中央公論新社,2011年.自律への教育 (MEDIATIONS)作者: Th.W.アドルノ,原千史,小田智敏,柿木伸之出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/12/09メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブロ…

最後の授業

皆さん,お元気にしていますか.メリー・クリスマスです.毎年,この時期になると,1月生の授業の最後とともに,今年ももう終わりだな,という気持ちでいっぱいになります. 先日,1月生の最終授業が終わりました.僕は3年間栄光会にきっちり勤めましたから…

佐藤信 『60年代のリアル』の書評

60年代のリアル作者: 佐藤信出版社/メーカー: ミネルヴァ書房発売日: 2011/11/30メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 49回この商品を含むブログ (10件) を見る佐藤信 『60年代のリアル』,ミネルヴァ書房,2011年.この本は,もしかしたら,僕が書いていた…

立花隆「「政治家」小沢一郎は死んだ」

文藝春秋 2010年 03月号 [雑誌]出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/02/10メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 21回この商品を含むブログ (6件) を見る大学の授業が終わりました.駒場では,先学期,立花隆によるゼミナールが開かれていたのですが,立花さ…

「ストリートの思想とマルクス」(毛利嘉孝×表三郎 対談)

毛利嘉孝氏と表三郎氏の対談イベントがサウンド・カフェ・ズミで行われます.毛利嘉孝氏はカルチュラル・スタディーズの大御所.近著『ストリートの思想』では,文化と政治の結節点を鮮やかに描き出す.文化の背後に潜む政治性について,今このような手法で…

加藤登紀子の『登紀子1968を語る』発売!

登紀子1968を語る (情況新書)作者: 加藤登紀子出版社/メーカー: 情況出版発売日: 2009/12メディア: 新書購入: 2人 クリック: 57回この商品を含むブログ (4件) を見る詳細 → http://www.tokiko.com/test/tokiko_now/t20091221001.html僕となぎさという大学生2…

『情況』12月号

情況 2009年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: 情況出版発売日: 2009/11/21メディア: 雑誌 クリック: 9回この商品を含むブログ (1件) を見るいまさらながらですが,発売中です.この号,小熊さんの特集ですごく売れています.本社にはもう在庫がありません.僕…

ニーチェ『ツァラトゥストラ』第一章「贈り与える徳」より

これらのことばを語りおえると,ツァラトゥストラは口をつぐんだが,何かまだ最後のことばを言わなかった人のようであった.しばらくかれはためらうように,手にした杖をうごかしていた.ついに,かれはこう言いはじめた.——その声色は変わっていた. いまは…

カフェ・ズミ

吉祥寺のカフェ・ズミに行く.http://www.dzumi.jp/フリージャズ喫茶で,ここはすごいお店だ. 店主がすごい.やはりジャズ喫茶の店主なのか,独特なアウラをしている.かけてもらったレコードはコレット・マニー.68年のパリで歌に政治色を入れていった異色…

ドキュメンタリー映画「哲学への権利——国際哲学コレージュの軌跡」上映+討論会

駒場の研究者,西山雄二先生監督による映画の上映会が行われますね.ICUは武藤康平君が主催です. 12月21日(月)上映=13:00–14:35/討論=14:40–15:30 ICU 国際基督教大学 H-316(本館3階) 地図:http://www.icu.ac.jp/info/facilities.html#1 討論「大学の…

立花隆最終講義@駒場祭

立花さんの「最終講義」である講演が,駒場祭でありました. テーマは「二十歳の君へ」.立花ゼミが10数年前に始まって以来,「二十歳の大学生」はずっとテーマでした.駒場の学生というのはちょうどそういう時期にあたるからです. 『二十歳のころ』という…

『情況』11月号発売

情況 2009年 11月号 [雑誌]出版社/メーカー: 情況出版発売日: 2009/10/23メディア: 雑誌 クリック: 6回この商品を含むブログ (2件) を見る『情況』11月号は発売しました.今回は選挙特集です.色んな雑誌で選挙特集がなされていますが,こういう感じでできる…

二十歳のころ

立花ゼミで駒場祭に向けて企画を行っています.ご協力ください.http://kenbunden.net/20/todo.html

Puff, the magic dragon

Peter,Paul and Mary (PPM)というフォークグループがあります.当時,ベトナム戦争などを背景に,公民権運動にも参加したグループです.そのグループのMaryさんが先日(9月16日),がんのために亡くなりました.以下は,PPMのPuff, the magic dragonを訳して…

スペース研究会<超>合宿,終了と総括

表三郎氏主宰,スペース研究会の夏合宿である<超>合宿が無事,終了いたしました.彼の主著である『スーパー英文読解法』の上・下の10題(正確には9題)を3日間かけて徹底的に読みました. 本合宿が『<超>合宿』である理由は,『スーパー英文読解法』の序…

CHANGE THE WORLD

もし星までボクの手が届くとしたら, ひとつ,君のために取ってきて, ボクの心にその光を照らすだろうに, そうすれば,あなたが見られるだろう真実は, ボクの内側に秘めたこの愛が全て,なのかもしれないということだ. けれど,今のところは,それはただ…

つつましやかな箱

終戦記念日(もしくは敗戦記念日,人によって呼び名が違う)を含む数日,数年ぶりに母方の実家である愛媛の新居浜に帰りました.祖母は82歳になるらしいのですが,元気でした.祖母には若かりし頃からずっと続けていたお店があって,今も続けています.それ…

名前のない個展

人のつながりもあって,ある方の個展に行ってきました.スケーター(スケボーを乗る人)のつながりなので,基本的には彼もストリートの人なのだと思います.その彼が本を出しています.一見そうは見えないかもしれませんが,この本が,非常に政治的で興味深…

スペース研究会夏合宿

表三郎氏主宰,スペース研究会による夏合宿が今年も行われます. 締め切りは8月15日(土)です.http://ru-to3.jp/noburo/super.pdfhttp://yaplog.jp/omote_space/ふるってご参加ください.

『情況』「なぜ今,全共闘か」発売!

情況 2009年 09月号 [雑誌]出版社/メーカー: 情況出版発売日: 2009/07/30メディア: 雑誌 クリック: 24回この商品を含むブログ (3件) を見るhttp://situation.main.jp/『情況』という雑誌があります.僕は,予備校で習っていた表三郎さんという方のつながりが…

反グローバリゼーション運動の可能性:資本主義の終わりのために

アナキスト人類学者,デヴィッド・グレーバー氏が来日されます. 運営に携わっているある方から宣伝しろとのお達しが来たので,載せておきます.僕は個人的には,もしこれからの若者の運動シーンが盛り上がってくるとしたら,それはアナキズム的なものを介さ…

雑誌『情況』デビュー

情況 2009年 07月号 [雑誌]出版社/メーカー: 情況出版発売日: 2009/06/29メディア: 雑誌 クリック: 5回この商品を含むブログ (1件) を見るhttp://situation.main.jp/『情況』に法大問題に関する記事を書かせていただきました. 内容は,法大文化連盟委員長,…